「薬に頼らない治療」は、決して薬物療法を全面否定しているわけではありません。
症状が強い初期には必要な薬物療法を行いますが、最終的にお薬を飲まずに健康的に過ごすため、そして再発を防ぐために日々の診療を行っており症状の原因となる身体的な要因を回復させることを目指します。
病気や症状に合わせて、薬を処方し、最終的には薬に頼らずに安定した生活を送れるよう徐々に減薬していけることが理想です。
抗うつ薬や抗不安薬は正しい使い方をすれば、治療には非常に有効なツールだと思っています。しかし、こういった薬は症状を軽くする・抑えるための役割は果たしてくれますが、根本的な原因を取り除いてくれるものではありません。
心の症状が表れる根底には、体の疲れや生活環境の乱れ、職場やご家庭でのストレスが存在することが多くあります。治療の中で、生活リズムをはじめとする生活習慣に対する指導・アドバイスを行うことで、症状をよくするだけではなく、ストレスに強い、病気にかかりにくい体質を取り戻してもらうためのサポートも行っております。
心療内科・精神科で処方する薬の一部には、依存性のある薬も存在します。当クリニックでは患者様が薬に依存しない治療を行うべく、
▦ なるべく依存性の少ない薬を処方すること
▦ 薬の処方量はできる限り少なくすること
▦ はじめに出す薬は強力な薬ではなく、なるべく効果がマイルドな薬にすりこと
を意識して、処方薬の選択を行っております。
また、副作用や依存性のほとんどない、漢方薬の使用も行っておりますので、漢方薬での治療(漢方薬を併用しての治療)をご希望される患者様はお気軽にご相談ください。
心の病気の治療、特に漢方薬を使用した治療では、実際に現れている症状だけではなく、職場やご家庭での環境や生活リズムなど、患者様が話してくださる情報のすべてが治療に役立つ情報になります。そのため、患者様が話をしやすい環境づくりを意識しております。また、人が本来持っている”自然治癒力(人間が持つケガや病気を治そうとする力)”を高めることも治療においては重視しております。そのため、医師の診察・処方だけではなく、運動療法、鍼灸治療、芸術療法などの自然治癒力を高めるための各種施術も取り入れた治療もおすすめです。
森のなかから聞こえるウグイスの声。「紫峰の森クリニック」は、健康になりたいと願うおひとりおひとりの声にじっくり耳を傾けることができるよう、つくば市の自然豊かな環境に2008年開院しました。
といっても東京からはつくばエクスプレスで1時間弱。お気軽に通院いただけます。
また、食事療法やヨガ体操など、生活改善につながる治療を行うための入院設備を整えています。
クリニック前景
21世紀に入って「地球にやさしい環境」が求められるのと同じく、「人にやさしい医療」が求められています。
人間の身体と心は別々ではなく、ひとつに結びついた自然そのものであります。私たちは、個人の心と身体、つまり「心身一如」と考えます。
その治療法は、本来生命が自ら持っている「自然治癒力」を高める個人の体質に応じた治療を基本とし、西洋医学の利点を生かしながら、東洋伝承医学などを総合的・体系的に駆使します。
たとえば古代インドに源を発する「アーユルヴェーダ」、ドイツのシュタイナーによるアントロポゾフィー、そして中国の漢方と、患者様ご自身が「自ら癒す」姿勢を重視。投薬治療のほか、ときに食事・生活スタイルの改善につとめ、病気症状治療に限らず、病気予防・健康増進、そして長寿に貢献するために、われわれ医療スタッフは日夜努めています。
アクロビオティック・デザート