そううつ病は双極性感情障害とも言われ、躁(異常にテンションが高いような状態)とうつ(著しく気分が落ち込んだ状態)を繰り返すことが特徴の病気です。うつ病と混同されやすい病気ですが、まったく違う特性を持っています。様々な脳内の物質の増加や減少が原因と言われており、そう状態とうつ状態では、うつ状態が多く現れることが多いようです。
最近ではそううつ病の中でも特殊な「双極性Ⅱ型」が注目されており、通常のそううつ病よりもそう状態があらわれる割合が低く、うつ病と勘違いされてしまうこともあるようです。うつ病とそううつ病では処方する薬もまったくことなるため、精神保健指定医などの専門家による診断が必要となります。
「そう状態」「うつ状態」のそれぞれの状態で、以下のような症状があらわれます。それぞれの状態で現れる症状がまったくことなることがそううつ病の特徴のひとつです。
≫そう状態の症状
過剰な「楽観的志向」「口数が増す」「自信が増す」「活動的になる」「頭が冴える」という状態
≫うつ状態の症状
訳もなくかなしい・さびしい・むなしいといった気持ちになる、やる気がなくなる、おっくうになる、興味や関心がなくなる
そううつ病の治療では、そう状態・うつ状態における気分の浮き沈みを抑える気分安定薬という薬を使用して治療を行います。また、それぞれの患者さまのそう状態・うつ状態の現れ方に応じて、抗うつ薬やそう状態を抑える薬を処方することもあります。
≫ | 薬の効果などで一時的に症状が軽減したために服薬を止めてしまい、再び症状が重くなってしまう患者さまもいらっしゃいます。薬を飲んでいただく量や期間は、それぞれの患者さまの状態を見極めた上で調整しています。また、薬を減らす・止めるタイミングについても適宜ご相談の上決定しますので、薬は用量・用法を守って正しく服用してください。 |